これから家づくりする人は必見!今後求められる住宅性能!

この記事でわかること

✔ 日本の住宅業界の現状

✔ 今後予定されている基準や制度の見直し

✔ 今後求められる住宅性能基準

目次

日本の住宅業界の現状

当サイトでは何度も書いていますが、日本の住宅は世界と比べ性能面(断熱性能・省エネ性能・気密性能・耐震性能など)で劣っています。

20年以上遅れているとも言われたりします。

ですが、少しずつですが様々な基準や制度の見直しがされてきています。

この記事では、今後どのような見直しが予定されているのか、まとめてみました。

日本の住宅平均寿命

日本の住宅は、家を建ててから取り壊すまでの年数が世界と比べて極端に短く、スクラップ&ビルドを短期サイクルで繰り返しえています。

これは日本の住宅性能が低く質が悪いことにより、住宅の寿命が短いためです。

少し古いデータですが、日本が世界と比べ、どれくらいの平均寿命なのか比較してみましょう。

引用:堀田土地

あまりの差にビックリですよね…

しかし、近年では環境問題への関心が高まり、カーボンニュートラルの観点から不要なスクラップ&ビルドを無くし、かつ住宅のエネルギー消費量削減に向けた動きもみられてきています。

今後どのような基準や制度の見直しが予定されているのか、次章で解説します。

今後予定されている基準や制度の見直し

省エネ性能表示制度の導入

2024年4月以降、事業者は新築建築物の販売・賃貸の広告等において、省エネ性能の表示ラベルを表示することが必要となります。

まだ努力義務ですが…

消費者等が建築物を購入・賃借する際に、省エネ性能の把握や比較ができるようにする制度です。

四号特例の縮小

2025年度には一般的な木造住宅においても構造関係図書の提出が義務化。

許容応力度計算(構造計算)が義務化されるのかと期待しましたが、そうではなく今まで通り仕様規定での計算でも大丈夫なんだとか…

ただ提出が義務化されるので、計算をしていないのに計算をしているとごまかすことができなくなるのは、消費者からすれば安心です。

省エネ基準適合義務化

2025年4月以降に着工する全ての建築物は、省エネ基準適合義務化。(現在は努力義務)

2022年3月まで最高等級だった『断熱等性能等級4』が最低基準になります。

『断熱等性能等級3』以下は建築不可能になります。

求められるの基準(6地域の場合
  • 条件①:UA値(外皮平均熱貫流率)の基準値をクリアすること。(→ UA値 ≦ 0.87)
    (省エネ基準のUA値は「断熱等性能等級4」と同等
  • 条件②:一次エネルギー消費量の基準値をクリアすること。(→ BEI ≦ 1.0)
    (省エネ基準のBEIは「一次エネルギー消費量等級4」と同等
ZEH基準水準の義務化

2030年頃には、ZEH水準基準の義務化予定。

2022年3月まで最高等級だった『断熱等性能等級4』でも基準値以下となり、建てれなくなります。

ZEH基準の性能基準(6地域の場合)
  • 条件①:UA値(外皮平均熱貫流率)の基準値をクリアすること。(→ UA値 ≦ 0.6)
    (ZEH基準のUA値は「断熱等性能等級5」と同等
  • 条件②:一次エネルギー消費量の削減量を20%以上にすること。(→ BEI ≦ 0.8)
    (ZEH基準のBEIは「一次エネルギー消費量等級5」と同等

※ZEH基準ではなく、ZEH水準基準なので住宅性能面をクリアできれば、太陽光パネルなどの再エネ装置は必須ではありません。

窓の断熱性能(熱貫流率)の向上

2030年に窓に求められる断熱性能の目標値を2.08〔W/m²k〕としています。(参考資料:経済産業省

世界の主要国では法律で窓の断熱性能基準値が定められていますが、日本にはありません。

ようやく目標値ですが、基準値が定められそうです。

まとめ:施主目線で思うこと

何度も言いますが、日本の住宅は世界と比べ性能面(断熱性能・省エネ性能・気密性能・耐震性能など)で劣っています。

ですが、少しずつですが様々な基準や制度の見直しがされてきています。

数年先だけをみても、今建てている家が今後建てれなくほど基準が強化されます。

数年後には、基準値以下になるような家を建てますか?

これから先、環境への関心の高まりにより、さらに性能の見直しが加速していくことも予測されます。

これから家づくりをされる方は、現状の基準が当たり前と思わず、こういった未来の見直し基準も意識して家づくりしてみてください。

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